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知っておきたいアフリカの歴史とアフリカビジネス

知っておきたいアフリカの歴史とアフリカビジネス

西欧諸国の工業化に伴い、資源と労働力の獲得のために、綿布・銃器や火薬などをアフリカに運び、そこで黒人奴隷を購入して西インド・南北アメリカの労働力として売り捌いて、現地の特産品として、貴金属・砂糖・綿花などを買い込み西ヨーロッパに戻っていました。

その三角貿易と呼ばれる奴隷貿易により、西欧諸国や南北アメリカの経済発展や莫大な富と繁栄、今に至る市民社会の成立は無かったと言われています。

しかし、この奴隷貿易により、アフリカ大陸は世界経済に組み込まれ、文化や言語の伝統は野蛮なものとみなされてしまい、植民地支配では、アフリカ人の様々な主体性は搾取されることになります。

奴隷貿易により失われた若者は1000万人以上と言われており、生産年齢人口の停滞や技術の低開発などによって、アフリカ社会は世界から取り残されるようになってしまいました。

アフリカビジネスのチャンス

アフリカビジネスのチャンスアフリカビジネスのチャンス

長い間の刷り込みによって日本人の多くが誤った教育としてイメージを有していることは確かです。

肌の色や言語、民族、国家、さらにはアフリカ人の生活習慣など、アフリカ社会全てにおいてバラバラであるそれらを一重にアフリカと語ってしまう事の弊害は、これからの日本経済にとって相当に大きなダメージになると言えるでしょう。

特に、アフリカ大陸においてビジネスを志す人々にとって安易なイメージの刷り込みは重荷以外の何者でもなく、まず根本から脳内の記憶を払拭することから始めないと、これからのアフリカビジネスのチャンスを逃してしまうかもしれません。

アフリカに対する誤解

アフリカに対する誤解

まず、1980年より始まった農業技術に関する一連の革新、別名「緑の革命」によってサハラ砂漠周辺で特有だった飢餓はほとんど失われるにいたりました。

さらに、各地で続く内戦やゲリラ活動などは、ほぼ収束に向かっていますし、ISなどの活動やソマリアに関しても一部では収束に近づいています。

けれど、20年以上も同じイメージを刷り込まれた状態では、これから先の20年でも同じ状況であるという認識を抱きかねないため、そういった落とし穴にはまる前に、そもそも現代を生きる現地アフリカの人々のニーズを探らないといけません。

アフリカに広がるインターネット

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それこそが、インターネットを通じた情報と機会への渇望です。そして、情報を通じた生活習慣の改善、さらには彼らにとっての商機もまた大きなニーズとなるでしょう。

特に、知識の渇望についてのそれは深刻で、中国製の安価なスマートフォンがアフリカで爆発的な大ヒットとなっているのは、それだけ知識を得るための手段が無かったためで、新聞やテレビ、雑誌といった情報ツールの成熟を飛ばして、いきなりインターネットという世界最高の情報源を得たのがアフリカの多くの人々なのです。

そこから生まれる渇望、欲望こそが、21世紀の大きなエンジンとなっており、機に聡い欧米諸国はすでに動き始めています。

2016年8月に日本がアフリカに対して約3兆円もの支援を約束した背景には、そういったアフリカの変化が存在するのです。

アフリカを救う日本の技術

アフリカを救う日本の技術アフリカを救う日本の技術2

そんな中で、日本が出来る現地のニーズにあったビジネスや支援がどういったものになるかを考えると、まず第一に疾病対策が挙げられます。

蚊が媒介するマラリアを防ぐために日本の蚊帳に薬品を塗りこんだ商品(モスキートネット)が大ヒットし子供の感染が激減したと言われています。

それにより、アフリカ人の平均年齢の向上につながったという話があるように、アフリカ大陸のどこの地域のどんな人間でも、健康を害する存在を防ぎたいと常に思っています。

中でもアフリカ諸国では未だにマラリアやエイズといった命に関わる疾病が時折爆発的に流行2014年に大流行し1万人もの人々が命を落としたエボラ出血熱のように欧米の最新の医療技術ですら命を救うのが難しい症例も存在しており、それらの流行の原因が現地の不衛生な環境と住民の教育不足、何より、最新の情報を周知できない態勢が大きく影響しています。

そこで、きれい好きな日本人の生活習慣からの公衆衛生や生活衛生に関する知識と技術は、これからのアフリカ大陸全体の疾病対策に大きな影響を与える事で得られるビジネスチャンスが生まれることは間違いないでしょう。

アフリカ音楽が世界を魅了する

アフリカ音楽が世界を魅了する

さらに大きなニーズとして、アフリカでは、インターネットを通じた娯楽が一般的となっている中で、現地では安価で楽しめる素材として、音楽が爆発的に流行しています。

アフリカの若者は、いつでもどこでも音楽を聴くために普段から何をするにも耳にイヤホンをぶら下げているほどです。

もともとリズム感が良いアフリカ人ですが、今では、アフリカ大陸の一国にはとどまらず国境を越えた欧州にまで活動するようなアフリカ人スターが何人も現れています。

一例を挙げると、日本でも知られた南アフリカ出身の世界的シンガー、「ミリアム・マケバ」はアパルトヘイトに反対することで祖国から追放され、欧米に活動拠点を移す中で自分のスタイルを模索していきます。

そして、南アフリカはもちろんのことながら周辺国の民謡や言語、特に英語やフランス語では発声できない独特の発音を駆使することで欧米の流行曲とは異なる世界を構築することに成功しました。

その結果、南アフリカはもとよりそれらアフリカの国々から移民してきた人々からの莫大な支持を獲得したことで、彼女は世界的な地位を不動のものとしています。

アフリカと日本を言葉でつなぐ

アフリカと日本を言葉でつなぐ

そして、インターネットを通じた情報により必然的に子供向けの文化コンテンツの不足も現地で叫ばれるようになる中で、多くの日本人が日本の文化や情報、技術などを売り込み根付かせようと動き始めています。

しかし、その際に大きな障害となっているのが言語に関する問題です。

一般的に植民地支配の時代に使われた英語やフランス語が主流ではあるものの、今でも各国ごとに細分化された独自の言語が話されている状況の中で、ある意味において最大のニーズ足りえるのが、それらアフリカ各国の言語への翻訳かもしれません。

というのも、英語やフランス語よりも彼らの琴線に触れる可能性が高いのが昔から使われている現地の言葉であり、それらの言葉を日本語から直接訳せる環境が整わない限り、日本人のビジネスが根付くことは難しいと言えるのではないでしょうか。

実際、多くの移民が祖国を離れ欧米で生活していますが、どんなに英語やフランス語で教育されても、また、より豊かな欧米に移り住んでも、人間は自分たちのバックグラウンドを大切にする生き物です。

だからこそ、そこに欧米諸国が重要視していない大きな大きなビジネスチャンスがあるわけで、日本人がこの部分に切り込めたら、世界中のアフリカに対する商機が大きく変わるかもしれません。

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1977年生まれ 宮城県出身 東京在住 調理師 ビジネスを通じて途上国・先進国の課題を解決することを目的に設立された 『MONSOON JAPAN』の一員として活動しています。