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マダガスカルの熱帯雨林を脅かす「サファイアラッシュ」

 

「サファイアラッシュ」

「サファイア・ラッシュ」は、マダガスカル東部の熱帯雨林に何万人もの人々をもたらし、保護された区域を破壊し、軍の介入を求めるほど深刻な問題に発展しています。

今、世界各国の宝石展示会では、この地域で採掘された「大きくて素晴らしく奇麗なサファイア」が展示されています。

フランスの宝石学者Vincent Pardieu氏によれば、過去20年以上に渡って全国で発見されたサファイアよりも、過去6ヶ月間にAnkeniheny-Zahamena森林回廊として知られている生物多様性区域で、より高品質のサファイアが発見されています。

「これは大きなことだと言えるだろう」「マダガスカルでは過去20〜30年で最も重要な発見です。」とVincent Pardieu氏は言っています。

20年以上にわたってマダガスカルを訪れてきた米国の宝石事業者であるナチュラルサファイアカンパニーの社長、Michael Arnstein氏は、「マダガスカルは、世界の最高級品サファイアの約半分を生産しています。世界のサファイア市場の約70%はスリランカが支配しており、宝石をスリランカに密輸しカットして輸出しています。」と述べています。

また、約1億5000万ドル(120百万ポンド)のサファイアはマダガスカルから毎年出るかもしれないが、産業界の規制が厳しくなっていないため、正確な数値は知ることができないという。

なだれ込む鉱山労働者

地元当局者は、「数万人にのぼる鉱夫や宝石業者がBemainty村の周囲の熱帯雨林に流れ込んでいます。鉱業者たちは、環境保護団体が管理している森林保護区域の数千エーカーもの敷地を破壊している」と述べています。

マダガスカルはその生物多様性で知られており、東岸の保護された森林はマダガスカルの最も貴重な資源の1つです。 環境省によるとこの周辺には、、地球上のどこにもない2,000種類以上の固有の植物が生息しており、絶滅の危機に瀕している14種類のキツネザルも生息しています。

現地の職員が状況を管理できないため、環境保護団体は軍事的介入を求めています。同団体のプロジェクト担当ディレクター、Bruno Rajaspera氏は、「政府に軍隊を呼び寄せるよに要請をしました。しかし、宝石の取引には、あまりにも多くの影響力のある人たちが関与しています。 政府が具体的な行動を取ることはあえてしてません。」

このことについて、首相官邸にコメントを求めたが回答は得られませんでした。

多くの鉱夫がこの地域に侵入するにつれて、環境保護団体は、警察に協力してもらうことで森林保護を維持しようとしましたが、状況は依然として改善していないと述べています。

10月には、主要採鉱現場の人口は1日に約1,500〜2,000人も増えていました。「宝石の貿易業者は、マダガスカルの他の地域からも労働者を森林回廊に連れて来る。その労働者は食料や備品を手で持ち歩き、車やバイクでアクセスできないジャングルで少なくとも5時間を歩き採掘現場に行く」とBruno Rajaspera氏は言っています。

地元の人々のほんの一部が鉱山から利益を得ています。また、労働者は、採掘現場に米、鶏、さらにはヤギを運び入れており、商品需要が増えたことで、米などの食料品の価格は50%以上も上昇しました。特に、人々が心配していることは安全性です。  山賊は夜間に外出することが多く、12月21日から8人が殺害されたという。

危険にもかかわらず、意欲的な鉱山労働者は後を絶ちません。 マダガスカルの多くの地域で2年間の干ばつがあり、農家は替わりになる収入源を求めてきたからです。

「雇用されている人はたくさんいます。この発見がなければ、彼らの生活は深刻になるだろう」「それで当局は何もしていないのです。彼らは、2万人の人々が飢えていて、お金がないことを望んでいないからです。」とVincent Pardieu氏は語った。

地元当局者は、Bemainty地域の鉱夫数は約20万人にものぼると考えています。 採掘現場が管理されなければ、もっと増える可能性があると彼らは心配しています。 11月には、約500人の鉱夫グループが、宝石を探すために森林保護区域に深く入って行きました。

「彼らは突然到着しました。私たちの地域でこの問題が大きくなる可能性があることがわかりました。」 マダガスカル国立公園は、鉱夫を排除するために警察に協力を要請しました。 しかし、その数が増えれば、そのような行動を取ることが難しくなるだろうと、国立公園のディレクターNestor Rafenonirina氏は言っています。

Vincent Pardieu氏は、今後5年から10年の間に、保護区内にはさらに多くのサファイアとルビー鉱山が発見されると予想している。

マダガスカル政府は11月に会議を開き、森林回廊の保護を国家優先事項と宣言しています。

 

Photo・参照:https://www.theguardian.com/world/2017/apr/02/sapphire-rush-threatens-rainforests-of-madagascar

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1977年生まれ 宮城県出身 東京在住 調理師 ビジネスを通じて途上国・先進国の課題を解決することを目的に設立された 『MONSOON JAPAN』の一員として活動しています。